MPEG符号化に適した画像暗号化に関する研究


島田郁雄


はじめに

現在、動画像の暗号化は主としてスクランブル技術により行なわれている。 しかしスクランブルでは安全性が少なくMPEGなどのデジタルの符号化方式 に対しても、そのままでは、圧縮率の低下など効率的な適用が困難であるが、 その点を考慮し、MPEG画像に適したスクランブル方式を提案する。


動画像暗号化に要求される条件

圧縮率

今後、マルチメディアシステムやディジタルテレビ放送ではMPEGなどが用いら れる。この方式では、情報量を時間方向、周波数領域、符号化の段階で圧縮 しているので、圧縮率効率の低下はできるだけ避ける必要がある。

MPEGの構造化

MPEG1では。フレームメモリーを2枚使った、過去再生画像からの順方向予測と 未来再生画像からの逆方向予測も行なう仕組み、すなわち、双方向予測が行な われます。図1に示すI(フレーム内符号化画像)PictureはGOPの独立性を保つ ためにありますが、P(フレーム間順方向予測符号化画像),B(双方向予測符号化 画像)Pictureにも画面内の小ブロック単位の部分ではイントラ符号化を含むこ とがあり、画面のすべてをイントラ符号化する画像がI\ Pictureであり、I、 P\ Pictureは原画像と同じ順序で符号化されます。ところが、B\ Pictureの処 理は少し異なり、I、P\ Pictureを先に処理した後、間に挿入されるB\ Picture を後で符号化します。

スクランブル

Slice層によるスクランブル

MPEG画像をエンコードさせる際に1\ Pictureに複数のSlice層を生成させ る。SHC層、GOP層などに影響を与えぬよう、Slice層の垂直ー水平位置などを考 慮しスクランブルを完成させる。

Macroblock層によるスクランブル

秘匿性と安全性の観点からもっとも効率の良いデータを選択して暗号化することにする各ブロックの輝度値と色差信号はDCTで周波数領域に変換量子化され、 さらにエントロピー符号化されるというように2段階で圧縮されている。 これらの方式は、単純に暗号化操作を行なうと符号化されるデータ量が 大幅に増加してしまう。 したがって、暗号化処理の前後で、ある符号長をもつ符号の出現確率が 変化しないような方式をとる。

むすび

MPEG 方式に適した2つの画像暗号化法を提案した。
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